仰天イカモノ堂

ClassicでATMフォント

正規ユーザーにだけ不便なプロテクト

Intelプロセッサ搭載Macが発売されようかという御時世、デザイン事務所を営むT氏からそろそろPower Mac G5を買うことにしたのでセットアップしてほしいと依頼があった。インテル移行にはそれなりに手間がかかるだろうから賢明な判断だ。

インストーラーはフロッピー

新品のPower Mac G5の梱包を解きインストールを始めようとて、はて、さて困ったのが古いモ○○ワのフォント。不正コピー防止のため特別なフロッピーディスクからしかインストールできない(1書体インストールするたびに再起動を要求するアンポンタンな仕様。おまけにフォントにお金を出してライセンスを受けている正規ユーザーはことあるごとにインストーラーフロッピーディスクを実費交換してもらわねばならず余計な費用は発生するわ、迅速な交換事務処理のおかげで何日も仕事にならないわで踏んだり蹴ったりなのに、使用許諾契約なんか無視して海賊フォントを使っている方々はスムーズに仕事が進むという、まことにユーザーフレンドリーな商品であった)。

このインストーラー、Mac OS 9で起動できないと使えないため、Mac OS Xでしか起動しないPower Mac G5には直接インストールできないのだ。

バカ正直さんのためのオールドフォントインストール方法メモ。

今回の厳選素材

  1. New CIDフォント(フロッピーインストーラー版)
  2. プロテクトFD対応USB FDドライブ
  3. Mac OS 9で起動できるPower Mac G4(G3でも良い)
  4. Power Mac G5
  5. Firewireケーブル

調理法

  1. USB FDドライブをG4に接続しMac OS 9で起動
  2. G5をターゲットディスクモードで起動しG4に接続
  3. G4からG5内蔵のハードディスクを初期化
  4. いったんG5を切り離してMac OS Xとクラシックサポートをインストール
  5. クラシック環境にATM 4.6.2をインストール
  6. Mac OS X Install DVD内にある「 ̄ ProtectedFontEnabler」機能拡張をインストール
  7. 再びG5をターゲットディスクモードで起動しG4に接続
  8. G5側のMac OS 9(クラシックのシステム)に無理矢理フォントをインストール
  9. G5側のMac OS 9システムフォルダ直下に「Common」フォルダを配置(存在しなければ)
  10. 全てのフォントをインストールし終わったら電源を切りG5を切り離す
  11. G5の電源を切って再投入
  12. クラシック環境でプロテクトフォントにATMラスタライザが機能していることを確認

このような面倒なインストール手順を楽しめるのは、ユーザー登録をして「優待されているにも関わらずCD-ROM版インストーラーに追加費用を出して購入しなかったのが悪いんでしょ」な正規版ユーザーだけで、海賊版ユーザーはコピーしただけで使えるのでエンターテインメント性に欠けるらしい(^^)。

言うまでもないがこのようなやりかたでインストールできることをメーカーも筆者も保証しているわけではないので利用者自身の責任でね。

(2006-01-17)

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