ダイヤルピーイン

Mobile Card P-in をマックで使う

 ちまたでは、PHS 64K データ通信サービスが始まっているらしい。

 筆者は、ほぼ一日中デスクトップパソコンの前に座って仕事してるので、モバイル、モバイルと言われてもなにが便利なんだかさっぱり分からないのだけれど(興味はある)。

 移動体通信 〜 PHS 64K データ通信サービス 〜 といえば、某政治家もその株でボロ儲けしたとかしないとかの NTT DoCoMo から、Mobile Card P-in (ピーイン)という PC カードが発売されている。 なかなか楽しそうなカードなのだが、NTT グループの予定購買層の99.99999% にあたる人々はWindows を使っている(当社比)ためか、パッケージに書いてある対応機種リストには、Mac のの字も見当たらない(^^;。

 しか〜し、「別に Mac をサポートしてくれなくていいから、プログラマ用のマニュアルを付けてくれ〜!」と叫んだのが聞こえたかどうかは定かでないが、P-in には「取扱説明書 −応用編−」という AT コマンドリファレンスが付いていた。 (こんなもんプログラマしか読まんと思うんだが、変にやさしい語調で書かれているのが笑える(^^)

 書評はさておき、これさえあれば百人力、全国3000万人 PowerBook ユーザーのために、Mobile Card P-in 用のモデムスクリプトを作成した。 使い方は通常のモデムスクリプトと同じである。 下記のリンクからダウンロードしたファイルを解凍すると「P-in PIAFS(zone0)」というモデムスクリプト(CCL とも言う)が含まれているので、システムフォルダ内の「機能拡張:Modem Scripts」フォルダにインストールしてモデムコントロールパネルを設定すればよい。 (たのむから、「初心者です、インストールの仕方を教えてください」といったメールを送ってこないように(^^;)

■Dial P-in v3 登場

ダイヤラー ダウンロード: dialpinv3.sit(約598KB)

※おまけとして(あれ、モデムスクリプトのほうがおまけだったかな?)、超手抜きダイヤラーソフト「Dial P-in」も作ったので通話料の高額請求書が気にならない人は使ってみよう。 Dial P-in は、REALbasic で作られた PowerBook 用のアプリケーションである。(Mac OS 9 用。Mac OS X には対応していない)

− 配付条件 −
 営利を目的としないかぎり、自由に配付可能とする。 商業誌への掲載・収録などについては、作者へメールして許可を得ること。

■Dial P-in の使い方

 では、簡単に使い方を説明しよう。 アプリケーションアイコンをダブルクリックして起動すると、次のようなウィンドウが表示される。
ほとんど説明するまでもない(^^;と思うが、
  1. 電話をかけたい時は、Mobile Card P-in にイヤホンマイクを差し込んで、左上の電話番号欄に相手の電話番号を市外局番から打ち込んで[ダイヤルする]ボタンを押す。
  2. かかってきた電話に出たい時は、[電話に出る]ボタンを押す。
  3. 電話を切りたい時は[電話を切る]ボタンを押す。

 機能はそれだけである、それだけ。 多くを望まないように(^^)。 んで、データー通信中は音声通話はできない(逆も然り)ので注意。

■免責事項

 なお、このソフトウェアを使用もしくは使用できないことによって生じたいかなる損害についても、筆者は一切責任を持たないので自己責任で使用してもらいたい(当たり前だが、NTT DoCoMo に問い合わせないように! 巨大通信企業が、田舎のちっぽけな業者の作成したソフトの存在など知る由もなかろうば)。

※間抜けな話だが、このモデムスクリプトを作り終えてから調べたところ、PALDIO 611S のモデムスクリプトがまんま使えるようなので別に悩む必要はなかったらしい。 NTT DoCoMo 純正がいい人はそっちを使おう。 純正がいい人はね(^^)。
※さらに公儀隠密からの情報によると Mac OS 8.5 以降なら Paldio Data Card S でも使えるらしい。

(2000/3/22)

■携帯電話(PDC)は使えないのか?

 使う人は一人もいないと思って書かなかったのだが、このモデムスクリプトは携帯電話(PDC)にも対応している。 数件の問い合わせがあったので解説しよう。

 リモートアクセスコントロールパネルの電話番号入力欄で番号の後ろに「#9600」とつけるとケータイから接続できる。

例えば、
アクセスポイントの電話番号が、123-456-7890 だとすると、

123-456-7890#9600

のようにするのだ。 携帯用とPHS用の設定を作って、使い分けるといいだろう。

(2000/5/22)

■P-in Comp@ct では使えないのか?

 読者の皆様からのお便りによると、このモデムスクリプトは P-in Comp@ct でも使えるようである。 コマンドセットが共通なんだろな、たぶん。 なお、誤解している人がいるようなので一言、このモデムスクリプトは PALDIO 611S 用を元に書き換えて作成したわけではないので、DoCoMo とは一切関係ない。

(2000/9/1)

■PowerBook G4 でも使えるそうな

 読者の河村さんからのお便りによると、PowerBook G4/500MHz でも特に問題なく動作しているそうである。 複数の読者の方から御指摘いただいたが、PB G4 では PALDIO 611S モデムスクリプトは使えないそうである。

(2001/3/23)

■P-in m@ster では使えないのか?

 店頭デモ機で試した限りでは、CCL については P-in m@ster でも使用可能なようである(モペラによる PIAFS 64K 接続のみ確認)。 Dial P-in については、プログラムの変更が必要なので、某所より実機の貸し出しを受けて開発を行う予定なので「しばらくお待ちください」である。

(2001/8/10)

■ダイヤラーも m@ster 対応

 手抜きダイヤラーソフトも P-in m@ster に対応した Dial P-in v2 にバージョンアップ。 ただ対応しただけでなく多少機能アップした。 でも P-in m@ster で音声通話なんて「使うヒトいるんだろうか?(^^;」(無いよりましか)。

(2001/8/31)

■Mac OS X では使えないのか?

 最近「この CCL、Mac OS X で使えないの?」という問い合わせが多いが、CCL 以前に Mac OS X(10.1.2) は汎用の通信系 PC カードサポートを提供していないのでアップルが対応するのを待つしかない。

(2002/2/8)

 Mac OS X 10.1.5 では、ようやく PC カードモデムがサポートされた。 読者の久保さんから拙作 CCL によりP-in Comp@ct で Nifty に接続することに成功したとのメールをいただいた。 その後も 10.1.5 で使えたよ、というレポートが続々到着。

  • 久保さん PowerBook G4(Gigabit Ethernet)/550MHz, Nifty
  • 某admin さん PowerBook G4/800MHz
  • 山田さん PowerBook G4/400MHz
  • ama さん PowerBook G4/667MHz, so-net
  • 寿柳さん PowerBook G3/500MHz(pismo), P-in m@ster

(2002/6/6-2002/6/18)

 Mac OS X v10.2(Jaguar) では標準で P-in シリーズに対応しているらしい。

(2002/8/24)

■@FreeD では使えないのか?

 きろん豆腐店 さんから、このモデムスクリプトが定額接続サービス @FreeD 端末 P-in Free でも使用できたというメールをいただいた。 動作環境は PowerBook G4/664MHz, Mac OS 9.2.2, mopera と so-net とのこと。

(2003/4/8)

 nalu さんの情報によると P-in Free 2PWL でも使えるらしい。機種は PowerBook G3/400MHz(Pismo) 、起動後にカードを差し込むこと。 また、無線 LAN 部は未確認とのこと。

(2004/4/26)

 Mac OS X でも @FreeD が使えるよ、というメールを送ってくださった方もおられる。

  • 小林さん PowerBook G4/500MHz, Mac OS X v10.2.4, Nifty
  • 山内さん PowerBook G3/400MHz(PISMO)改/Newer G4 500MHz, Mac OS X v10.2.5, Nifty
  • 岩手の高橋さん iBook 600MHz/14inch, Mac OS X v10.2.6, SlipperX+P-in Free 1S, OCN

(2003/4/13-2003/6/4)

■ダイヤラー、Free 1S に対応

 P-in Free 1S と 1P の貸し出しを受けることができたので筆者も動作検証とダイヤラーを対応させる作業を行った。 定額データ通信については Mac OS 9、Mac OS X ともに特に問題なく動作するようである(PowerBook G3 WallStreet + mopera)。 特に Mac OS X では標準で P-in シリーズ用のモデムスクリプトが付属しているので追加作業がいらない。

(2003/5/15)

動作レポートを送ってくださった皆様に感謝します。

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