ディスクのマウントを回避

Windows PCに比べてブートデバイスの選択肢が多い*1Macはとてもメンテナンスしやすい。パワーユーザーならディスクを複数のパーティションに区切って、常用するシステムと保守用のシステムを入れ、起動ディスクを切り替えたりしていることだろう。そんな時に使える小技。普段は使わないメンテナンス用のパーティションが表示されないようにする*2方法を解説する。

自動マウントを切る

Mac OS X v10.4ではdiskarbitrationdというデーモンがディスクのマウントを取り仕切っているらしい。そのヘルプによると/etc/fstabも見るようなので、自動マウントしたくないパーティションのUUIDを調べて、fstabでマウントさせないように設定すればよい。

man diskarbitrationdによる/etc/fstabの書き方の例:

UUID=DF000C7E-AE0C-3B15-B730-DFD2EF15CB91 /export ufs   ro
UUID=FAB060E9-79F7-33FF-BE85-E1D3ABD3EDEA none    hfs   rw,noauto
LABEL=The\040Volume\040Name\040Is\040This none    msdos ro

UNIXな人はすぐに分かると思うが、マウントポイントなしのnoautoにする。

Macintosh HD(通常起動用システム)とMaintenance HD(メンテ用システム)の2つのパーティションがあり、普段はMaintenance HDを隠しておきたいものとしよう。

UUIDを調べる

まず、Maintenance HDのUUIDを調べる(ボリューム名=LABELを使っても良いがUUIDの方が確実だ)。ターミナルから、diskutilコマンドを実行*3

$ diskutil info /Volumes/Maintenance\ HD
   Device Node:        /dev/disk0s3
   Device Identifier:  disk0s3
   Mount Point:        
   Volume Name:        Maintenance HD

   File System:        Journaled HFS+
   Owners:             Disabled
   Partition Type:     Apple_HFS
   Bootable:           Is bootable
   Media Type:         Generic
   Protocol:           SATA
   SMART Status:       Verified
   UUID:               E2E6B9C1-EBAC-3FA6-9047-2CF5D304CEC5

   Total Size:         20.6 GB
   Free Space:         0.0 B

   Read Only:          No
   Ejectable:          No

お告げによると、UUIDはE2E6B9C1-EBAC-3FA6-9047-2CF5D304CEC5とでている。これに基づき、

fstabを作成する

Macintosh HDから起動した状態で、

$ sudo vi /etc/fstab

のようにエディタを起動して指定パーティションを自動マウントしないように'noauto'と記述した設定行を作成する。

UUID=E2E6B9C1-EBAC-3FA6-9047-2CF5D304CEC5 none    hfs   rw,noauto

再起動すると、Maintenance HDがデスクトップから消えていることを確認できるはずだ。メンテナンスに入りたい時はoptionキーを押しながらMacを起動することで、普段は見えないMaintenance HDを選択できる。

(2007-04-10)


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Last updated: 2011-08-27