以前、「ディスクのマウントを回避」という記事を書いたが、それを読んだAさんから「とあるMS-DOSのディスクをマウントしないようにできないか?」というメールをいただいた。
Aさんによると、ATP社のPetito(ぺティート)という、なにやらゴージャスなUSBメモリーを使っているのだがこれをMacに差し込むとボリュームアイコンが二つ表示される。ひとつの装置なのに、取り外すために毎回ふたつのディスクをアンマウントするのが面倒でしょうがない。
「最初から片方のボリューム(MS-DOSのフロッピー相当の容量の部分)をマウントしないようにできないか?」ということらしい。
んなもん、パーティションが単一になるようにディスクユーティリティでフォーマットし直せばいいだけじゃん。と思ったのだが、AさんのメールにWindowsではUSBメモリーの「片方のドライブが3.5インチFDと表示される」と書いてあるのが引っかかったので、もう少し詳しく聴いてみると……
どうやらこのUSBメモリーは一つのドライブを複数のパーティションに分割しているのではなく、一つのUSBメモリーの中に二つのドライブがあるような作りになっているらしい*1。確かにこれではディスクユーティリティでフォーマットして一つのディスクにするのは無理というもの。
「ディスクのマウントを回避」に書いた具体例ではUUIDを使っているので、そのままではMS-DOSのディスクに適用できない。この場合は、LABELを使う(LABELは分かりやすく言えばFinderで表示されるディスクの名前)。まず、/etc/fstabに、
LABEL=NOAUTO none msdos rw,noauto
のように書く。
つづいて、自動マウントしたくないMS-DOSのディスク名を NOAUTO に変更する。いったん、このディスクをアンマウントして取り外し、再び取り付けてみれば自動マウントされなくなったことが確認できるはずだ*2。
ターミナルからfstabを変更するなんて面倒だという人のために上記の内容に沿ったfstabを作成するユーティリティを作成してみた。
NomountDosDisk ダウンロード NomountDosDisk081212.dmg (約80KB)
ディスクイメージをダウンロードしてマウントすると中に、NomountDosDisk.app アプリケーションが含まれているので、ダブルクリックして実行すればよい。root権限で動作するため管理者アカウントでなくては実行できない。大変危険なアプリケーションであり、なにかトラブルが起きても作者は責任もてないので、そのへんはひとつ自己責任で。Mac OS X v10.5.5 Leopardで動作を確認している。
念のため書いとくと、元の状態に戻すには次のコマンドでfstabファイルを削除すればよい(他にマウント情報を設定してなければね)。
$ sudo rm /etc/fstab
(2008-12-12)
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